2009年07月26日

川辺にて

末期癌を宣告された中年サラリーマンは、仕事も家庭も捨てて逃亡した。着いた先は子供のころに過ごした故郷の町。住んでいた家はどうなっているか。あの気にかかっていたことをはっきりさせたい。彷徨する男の鬼気と哀愁に満ちた心象風景。(短編)




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タメ坊主のこと

いじめられている孤独な少年を救ってくれた山の怪人タメ坊主。心温まる童話。最後の一行が、あなたの心臓を貫く。(短編)




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読者の君

偽りに満ちた独白。魔法使いのナレーターが描く、美しい姪との愛欲生活。深遠な哲学的仮説に基づく実験小説。(短編)




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20センチの十字架

名探偵安西光彦がいどむ暗号解読。知的興奮の極致をあなたは味わうことになる。踊る人形におけるシャーロックホームズをしのぐ安西の大活躍。そして真犯人は?(中編)




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どいてくれ、行くところがあるんだ

バブルのときは羽振りがよかった中小企業の三代目社長が、倒産、離婚を余儀なくされて、ホームレス寸前までに落ちぶれる。退廃と自堕落の果て、進退極まった人生の最後は?(中編)




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郊外物語

東京郊外の同じマンションに住む2組のカップル。けちのつけようがない理想的な家庭。家族どうしで付き合っている。週末のテニスとパーティー。酒と薔薇の日々。その幸福の大崩壊。目を覆いたくなる現代の悲劇。(長編)




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ジャッカル21

寒い国からやってきた冷酷非情のスナイパー、ジャッカル。ターゲットは日本国首相コイズミか? 迎え撃つのは警視庁捜査一課の袋田警部とその相棒である怪女ライフルウーマン。ついに明らかになる世紀の大スキャンダル。ラストシーンは涙、涙、また涙。
某編集者が、これを出したらあなたも私も命がないと語った、禁断の作品。(長編)




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涼子あるいは......

プロローグ

私が最も愛し、最も憎んだ涼子が死んだ。
街で一番の美女だった。
圧倒的な存在感と夢まぼろしのような空虚さを併せ持つ、まことに不思議な女性だった。存在の充実と虚無のはかなさが回転するコインの表と裏のように入れ替わって、私にめまいを起こさせた。そのあまりの魅惑に、私は、今まで歩んできた人生行路を、危うく踏み誤ってしまうところだった。私は、年齢相応の、一貫した、充足した生活を営んできたが、この破調に面食らった。実際、さまざまな意味でたたらを踏んでしまった。やっと踏みとどまって冷や汗をぬぐっているのが今の私だ。元の私にもどれたとは思われない。ただではすまなかった。
私と彼女とは随分歳が離れていた。私は、はじめのうち、これは親子関係ではないか、とあやしんだほどだった。だが、私の躊躇を彼女は思いやりに溢れた言葉であっさり笑い流してくれた。
『時間が勝手に私たちを差別しているだけなの。私は頭の中から時間を追い出しておいてからあなたとつきあっているの。だから私たちに歳の差はないと思ってね。心配しないで、私の言うとおりにしていればいいのよ』
すぐに私はわかった。彼女の言うとおり、年齢差に関する私の危惧は杞憂だった。
わからせたのは彼女の器量である。
私たちは、ありとあらゆることを語りあった。会話は通じすぎるほどによく通じた。彼女は聴き上手であり、誘導尋問に長け、私の言わんとすることをすぐさま察知して、賛同と励ましの言葉を用意してくれた。しかし、相づちを打つだけではなく、自らの主張も確実に忍び込ませ、結局は私のほうが言い含められてしまうことが多かった。私は彼女をよく理解しないまま彼女に洗脳されてしまうという奇怪な事態に陥った。洗脳の内容は言えない。
会話以外の行為もこっそり、あるいはおおっぴらに、とりおこなった。
週に一度か二度だったが濃厚な愛欲の時間を過ごした。必ず一緒に風呂に入った。彼女の体は、ジュラルミン製の外皮で覆われた爆弾のようにきらめいていた。今にも爆発しそうだった。
女神である涼子と醜悪を極めた私は、これ以上ない対照の妙だった。美女と野獣はバスタブの中で戯れた。絶対矛盾の、あるべからざる、奇跡的一体化。
彼女は、タイルの上に私を横たえると丹念に全身を洗ってくれたものだった。私は自分の醜い体をビーナスの前にさらけ出すのは恥ずかしかった。湯気で薄暗くなった灯のもとで、私は、体中にたくさんのまだらな影をつくっていじけていた。ほとんど影そのものだった。
ところが涼子は私の醜さを、興味津々、好奇の的にしていたふしがある。愛玩してさえいたかもしれない。あれだけ美しいと、もう美には関心がなくなり、退廃が形をとったような私の醜さを、新鮮に感じたのかもしれない。
あんなに若いのに、性の手練手管には精通しており、私は快楽の最中にも、知らないことはまだまだあったのだな、と感慨これひとしおだった。こんなみだらな女になるまでにはよほどのことがあったはずだ。私はその幾例かを知っているに過ぎない。
なぜ彼女を強く憎むようになったのか。
彼女をあまりに愛しすぎたので、私が崩壊しそうになったから。彼女が私に盛った愛の毒が効き過ぎてしまって、私が中毒症状を起こし、身の危険を感じたから。私の理解の及ばないままにこれほど私を愛させてしまう存在を許しがたく思ったから。私と涼子とどちらが生き延びるべきかという選択を自らに突きつけて、私は私をとってしまった。その醜悪な判断を私に教唆した涼子を、私が逆恨みしたから。つまりは私のとてつもないエゴイズムが涼子への愛に対抗して眼を覚まし、私を猛然と擁護したから、とでも言っておく。
私が最も愛し、最も憎んだ涼子が死んだ。
私が殺した。



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2011年04月24日

読者の声


私の友人が小説のような怪しいものを書いている。
猛毒を含んでおりますが病み付きになるかもしれません・・・?
Posted by 悠山社

こんなに美しい日本語を書ける方がいらっしゃるとは思いませんでした。読めて幸福でした。
Posted by おばさんクラブ

すごいっす…  これが本当の小説ってやつですかね。
Posted by 猫は猫に恋している

涼子を読み終わりました。感動どころではなく、私の人格が変化してしまった疑いがあります。このようなチャンスを与えてくれたあなたに感謝します。
さよりが今読んでます。
Posted by さゆりandさより
 
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2011年08月06日

Hiroshima

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2011年08月25日

Tsunami

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2014年07月21日

2015年03月01日

安西の私生活 春1

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2015年03月07日

安西の私生活 春17

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2015年09月16日

秋 1

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2015年09月17日

秋 2

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2015年09月20日

秋 3

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2016年02月14日

春よ 来い 1

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2016年02月17日

春よ 来い 2

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2016年02月18日

春よ 来い 3

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春よ 来い 4

夏目漱石は次のように語った。



根本的に云うと失礼な申条だがあなた方は私を離れて客観的に存在してはおられません。――私を離れてと申したが、その私さえいわゆる私としては存在しないのだから、いわんやあなた方においてをやであります。いくら怒られても駄目(だめ)であります。あなた方はそこにござる。ござると思ってござる。私もまあちょっとそう思っています。います事は、いますがただかりにそう思って差し上げるまでの事であります。と云うものは、いくらそれ以上に思って上げたくてもそれだけの証拠(しょうこ)がないのだから仕方がありません



私は、漱石は、やや苦手なのだが、そんなことはどうでもいい。漱石が、いかにも佛教徒然としていたことを(揶揄しているのではない!)この文章は如実に示している。


仏陀は語っている。さすがに、漱石より、切れ味は鋭い。


曰く、


私はない、私のものもない。なぜなら、それらは無常であるからだ。無数のものやことの縁であるので変化をやめないからだ。ego-personalとは言えないからだ。つまり実体とは言えないからだ。同様に、空(くう)とは、何もないことではなく(西田幾多郎の講義中の口癖!)、因果の結果の現象を指しているのであって、それをなす無数の要素がないということではない。



フム、論理は明解であるように見えるが……



なぜこうであってああではないのか。なぜ存在であって無ではないのかという根本的な問も含めて、この区別を縁に因ると答えられてもそれこそ実体のない答えだ! 



縁を科学的法則と偶然だと言い換えるしか、今のところ手はない。



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春よ 来い 5

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2016年02月19日

春よ 来い 6

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2016年02月20日

春よ 来い 7

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2016年02月21日

春よ 来い 8

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2016年02月22日

春よ 来い 9

  

……



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2016年02月23日

春よ 来い 10

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2016年02月24日

春よ 来い 11

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2016年02月25日

春よ 来い 12

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2016年02月26日

春よ 来い 13

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2016年02月27日

春よ 来い 14

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春よ 来い 15

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2016年02月29日

春よ 来い 16

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2016年03月06日

春よ 来い 17

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2016年03月10日

春よ 来い 18

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2016年03月11日

春よ 来い 19

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春よ 来い 20

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春よ 来い 21

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2016年03月12日

春よ 来い 22

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2016年03月13日

春よ 来い 23

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2017年02月03日

雪国

The train came out of the long tunnel into the snow country.

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。


この原文には主語がない。外国人は当惑する。サイデンスティッカーは、trainを主語にしたが、それでは俯瞰的になってしまうとは、中村明も、指摘している通りだ(冠詞の使い方にも疑問がある)。

主人公島村がここにはいない。

原文は、客観描写の後、フローベール流の間接話法に移行するなどという面倒ごとは省き、夢、別世界、への移行過程を、客観描写の振りをした独白で表現している。

では、英訳はどうするのか?

以下私訳:He,in the train,went through a long tunnel under the border ,and it was a snow country.


ついでに。

ヒロイン駒子が、久しぶりに、島村と交尾する場面。

袖をかみしめ、ああ、声なんて出すもんか、と言いながらのたうつ。

中学二年のワチキは、ここで、発射した。


後に駒子は実直そうなその地出身の男(幼なじみだったかな)と結婚した。


老年に到った駒子をインタヴューした映像記録が残っている。

その時でさえ、長身、細面、切れ長の目を持つ、色白の美女であった。若い頃は、さぞや、と思われた。ウィキペディアで見ることができる駒子のものと称される写真の人物とは明らかに異なる。昔から、この写真は、駒子のだと、伝えられてきたが、間違いだ。葉子だ。


あの通りでした、と駒子は語る。

記者が、あれこれ尋ねても、答えは変らない。

あの方が書かれたとおりでした。

彼女の亭主が傍に坐っていた。無言。

駒子は、語りながら、昔を思い出していた。


あの時のこと、お書きになったとおりです。

駒子は、インタヴューの最中に、目が宙を漂う。

ふらり、呆然とする。

我にかえって、またくりかえす。

はい、あの通りでした。

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2017年02月11日

少女轢死



私が乗っていた列車が、国分寺駅で、先行しようとする特急電車を待っている時、誰かが線路に飛び込んだ。

私はその時、本を読んでいた。

特急電車が、ホームの途中で止まった。

男達の大声が聞こえてきたので、外に出ると、駅員が走ってきて、飛び込んだとき、あなた、ここにいましたか、あの人を見ませんでしたか、と大声で訊く。いや。これが、残ってます。指差した先にあったものは、小さな、花柄のリュックサック。女の子のもの。パンパンに膨らんでいて、日常の生活用品を詰め込んでいたと思われる。家出少女かな。黒い大き目のスマフォがリュックの結び目の上においてある。直前にスマフォで誰かに連絡したのかもしれない。

ホームの一番右端に待機していて、身を投げた。

親に見限られたからか。男に捨てられたからか。

医者なんて来ない。車輪に巻き込まれて、十何輌か連結の車輌の末尾に出てきたのだから。二十人近い男達が、断片を拾い集めて、白衣でくるんて、ゴムベルトで巻いて、グリーンのシートで囲みながら、改札口の横から出した。

死体の足を見た。ヒールではない、ズックを履いていた。小さな足だった。

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2017年02月26日

……

十九の時から数年間仲良くしていた。彼女は、初めて会った時、あなたの話を聞いて、びっくりしたわ、と繰り返し言っていた。なんと言ったっけかな。 観念は物理学に先行する? 
結婚できなかった。以来、連絡はない。
先日、吉祥寺駅で、井の頭線に乗ろうとした際、着いた列車から降りてこちらに向かって歩いてくる人たちの中に、ひとり立ち止まって、私を見ている女がいた。
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2017年08月09日

過去からの補遺

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2017年08月10日

過去からの補遺2

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過去からの補遺3

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2017年12月02日

我々の生は


通過自覚だ。
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2019年08月15日

2019年08月18日

AI

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2019年09月06日

ジョージよ、さらば。

私が小学生の時、同級だったのが、ジョージだ。

金髪、碧眼。見た目はまったくの白系アメリカ人だったが、日本人パンパンとアメリカ人兵士との間に生まれた混血児だった。

兵士に捨てられ、母子は崩れかけた木造家屋の階段の下、三角形の物置に、相互に折りたたみ合いながら暮らしていた。

私は、ほぼ毎日、階段のそばの廊下に通い、勉強を教えたり食べ物を運んだり相撲をとったりしていた。

母親は私と目を合わせようとせず、いつもいつも右に左にと避けて、なんとか後ろを向こうとしていた。

ジョージとは額を突き合わせて色々話をしたものだ。

何年もたってから、同窓会で、酔っぱらった私の耳に、お前、何言ってんだよ、ジョージはもうとっくに死んでるよと教えてくれた者がいた。

あ、そうだったの。
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2019年09月10日

そうだったのか

わたしは、母が、初産を控えて不安げな若い女性に、太い雲古を出すようなものよ、と語っているのを聞いてしまった。わたしは、太い雲古、だったのか!
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2019年09月18日

その、最期の、時の時


広島の原爆資料館に展示してあるいくつかの腕時計は、八時十五分ちょっと前、八時十五分ちょっと後を示す。

時計ではないが、最期を示す刻印の例がある。懇意にしていた一世代上の外科医が高校生の私に教えてくれたエドガーアランポーの作品に、殺害された男の目の網膜に殺害者の映像が残っていたので、逮捕できたという話だ。

重症肺結核患者であった父は、肺の空洞に台所で使うスポンジを入れるというとんでもない手術を受けていた。取り換えるために、胸は開けっ放しだった。スポンジが移動し、気管をふさいだ。せき込む父は、死の瞬間の時刻を確認しようと腕時計を見た。スイス製の結構高級な時計だった。鰐革のごついリストバンド。痙攣によって、なんと、それが切れたのだ。

目を大きく見開いたまま自らの最期の時の時を見て死んだその目の網膜には、何時何分と映ったのか?

遺品のあの時計はどこに行ったかな。上記の外科医は、父の主治医だった。

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2019年09月20日

ぶどう

君が、の葡萄を宅急便で送ってくれたって 今晩六時以降に着くって? 

レキサンドリアかナイアガラか。


五六歳のころ、父が、緑色のブドウを僕に与えた。マスカットオブアレキサンドリア。


異国からの風が口と鼻の中に吹き寄せてきた


味も、経験したことがないものだった。たとえるべき持ちあわせ経験がなかった。



アフリカ原住民が、紫色の、自分の皮膚の色と同じのブドウに、房ごと噛みついていた映像を、同じころ見た覚えもある。


小学生になって、冷蔵庫に保管されているブドウをこっそり盗み食いしうと企み、勝手口から家に入ったところ、父が先に盗み食いをしている最中だった。現場を押さえられた父は、私に一房くれて、照れ笑いをしたぞ。


チャイムが鳴った。着いたかな?

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2019年09月27日

我々が共有する悲劇


年月は、悲劇をもたらすのか。


死を、悲劇のクライマックスとみなすならば、そうだ。


だから、先を見て、今を、悲劇的とみなすのもたやすい。


だがねえ。

死を、健康で堅実な、あるいは、快楽的で隠微な、どちらもやってのける市民生活、日常生活の、その合間合間に予感して、それらとの交換条件がもたらす必然として、受け入れるなにごとかとしてしか、よそから指し示されえないのか、我々は?

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2019年10月13日

またやるつもりか?

民主主義と国民皆兵。


ポピュリズムとは関係ないぞ。


民主主義の当然の帰結としての国民皆兵。


この論理を粉砕せよ。

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2019年12月28日

未来の日本の首都

福岡市だろうね。

再び、関東大震災が起きる。
近畿から瀬戸内四国に、連動して大地震が起きる。太平洋側は役に立たなくなる。

外国との窓口はただ福岡 博多。主な相手は、中国、アジア。

大昔に返るね。

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2020年01月03日

新年おめでとうございます?



先生、新年おめでとうございます

新年おめでたくない


ことしの抱負は?

このとしになって抱負はもうない
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2020年01月17日

君はおぼえているか?

思い出してごらん。草ヶ江小学校の近くに住んでいた、とし坊という、知的障碍者がいたねえ。

ワチキより年上だったのに、ワチキは、彼に命令して、とし坊、前にならえ、などと怒鳴った。

少年は残酷である。取り返しがつかない。

なのに、そんなワチキをとし坊が慕うようになったのだよ。

彼はたちまち死んでしまった。


ワチキが東京に来て、かつて福岡に在住だった特殊学級の保母さんに会った。知人の奥様だった。

彼女が見せてくれた写真にとし坊がうつっていた。

この子は知っています。近所に住んでいました、一緒に遊びました。

しかし、いじめたとは言わなかった。

とし君ねえ、よーくおぼえていますよ。いじめられてはいたけれど、いじけないで、ぼーよーとしていて、毎日、夢を見ては、私に語ってくれました。お釈迦様ご自身が見るような夢で、私は聞くたびに、茫然としたものでした。あっけなく死んでしまいました。十六歳でしたね。


とし坊を、社会には余計な、負担をかける、邪魔者として、殺戮して正当であるという主張を、粉砕せよ。
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2020年01月26日

女性ボーカル10傑

1位  ジャニス ジョップリン



2位  ビリー ホリデイ



3位  カーメン マックレー



4位  アレサ フランクリン



5位  ロレッツ アレキサンドリア



6位  ダイアナ ロス



7位  ドナ サマー



8位  エディット ピアフ



9位  テレサ テン



10位  ちあき なおみ
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2020年03月04日

「日本肺炎」というデマ

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2020年03月07日

忘れられない私の先生

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忘れられない私の先生

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2020年03月08日

ジャッカル21


寒い国からやってきた冷酷非情のスナイパー、ジャッカル。ターゲットは日本国首相コイズミか? 迎え撃つのは警視庁捜査一課の袋田警部とその相棒である怪女ライフルウーマン。ついに明らかになる世紀の大スキャンダル。ラストシーンで、あなたはきっと涙する。某編集者が、これを出したらあなたも私も命がないと語った、禁断の作品。(長編)

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2020年03月20日

コロナウイルスの寿命

エアロゾル状態(数ミクロンレベルでの空中浮遊状態)で、三時間後に一割強が生存しているという観察結果が、海外の複数の研究機関から発表された。

これを私が解釈すると、その状態での半減期が一時間であるということになる。

元の個体数が100だとすると、一時間後に半減して50になる。

さらに、一時間経つと、半減して25になる。

さらに、一時間経つと、半減して12.5になる。一割強だ。

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2020年04月14日

コロナ対策

1 アビガン

錠剤ではなく、点滴で、連続投与。熱が下がるまで濃度を上げていく。熱が下がってからも72時間。

2 人工抗体

当人、あるいは拒絶反応のない個人から、抗体を採取し、PCRで、急速増殖させ点滴。PCRは、陽性反応確認のためだけではなく、キラー細胞等の、抗体増殖手段として、コロナ攻撃のためにも使う。

右腕に1、左腕に2.最後の一匹が死ぬまで
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2020年04月26日

We is one.

We is one.
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2020年05月18日

まだ、こういう男たちがいるんだなあ。

その熱情には、涙流れたよ。

元検事総長ら検察OB有志が15日、検察官の定年を引き上げを可能にする検察庁法改正案に反対する森雅子法務大臣宛ての意見書を法務省に提出した。意見書は、今回の改正について「検察の人事に政治権力が介入することを正当化し、政権の意に沿わない検察の動きを封じ込め、検察の力を殺ぐことを意図していると考えられる」などと厳しく批判。撤回を求めている。

意見書に名前を連ねたのは、松尾元検事総長のほか、清水勇男元最高検察庁検事、堀田勉元法務省官房長など、ロッキード事件の操作に関与した元検察官の幹部14人。今年、黒川弘務東京高検検事長の定年延長が閣議決定されたことに危機感を抱いた清水氏が3月末、新聞に批判する論考を掲載した内容が共感を呼び、法制化をきっかけに、「ロッキード事件」世代の親しい元検察官幹部に急遽呼びかけたという。

意見書では、「正しいことが正しく行われる国家社会でなくてはならない」「検察の組織を弱体化して時の政権の意のままに動く組織に改変させようとする動きであり、ロッキード世代として看過し得ないものである」などを厳しく批判した。意見書提出後の記者会見で意見書を起案した清水氏は「率直にいうと憲法違反」と指弾。また松尾氏は、検察の独立性を揺るがしかねないとの懸念を表明し、検察内部で活発に議論するよう求めた。

意見書の全文は以下の通り

東京高検検事長の定年延長についての元検察官有志による意見書


1 東京高検検事長黒川弘務氏は、本年2月8日に定年の63歳に達し退官の予定であったが、直前の1月31日、その定年8月7日まで半年間延長する閣議決定が行われ、同氏は定年を過ぎて今なお現職に止まっている。

 検察庁法によれば、定年は検事総長が65歳、その他の検察官は63歳とされており(同法22条)、定年延長を可能とする規定はない。従って検察官の定年を延長するためには検察庁法を改正するしかない。しかるに内閣は同法改正の手続きを経ずに閣議決定のみで黒川氏の定年延長を決定した。これは内閣が現検事総長稲田伸夫氏の後任として黒川氏を予定しており、そのために稲田氏を遅くとも総長の通例の在職期間である2年が終了する8月初旬までに勇退させてその後任に黒川氏を充てるための措置だというのがもっぱらの観測である。一説によると、本年4月20日に京都で開催される予定であった国連犯罪防止刑事司法会議で開催国を代表して稲田氏が開会の演説を行うことを花道として稲田氏が勇退し黒川氏が引き継ぐという筋書きであったが、新型コロナウイルスの流行を理由に会議が中止されたためにこの筋書きは消えたとも言われている。

 いずれにせよ、この閣議決定による黒川氏の定年延長は検察庁法に基づかないものであり、黒川氏の留任には法的根拠はない。この点については、日弁連会長以下全国35を超える弁護士会の会長が反対声明を出したが、内閣はこの閣議決定を撤回せず、黒川氏の定年を超えての留任という異常な状態が現在も続いている。


2 一般の国家公務員については、一定の要件の下に定年延長が認められており(国家公務員法81条の3)、内閣はこれを根拠に黒川氏の定年延長を閣議決定したものであるが、検察庁法は国家公務員に対する通則である国家公務員法に対して特別法の関係にある。従って「特別法は一般法に優先する」との法理に従い、検察庁法に規定がないものについては通則としての国家公務員法が適用されるが、検察庁法に規定があるものについては同法が優先適用される。定年に関しては検察庁法に規定があるので、国家公務員法の定年関係規定は検察官には適用されない。これは従来の政府の見解でもあった。例えば昭和56年(1981年)4月28日、衆議院内閣委員会において所管の人事院事務総局斧任用局長は、「検察官には国家公務員法の定年延長規定は適用されない」旨明言しており、これに反する運用はこれまで1回も行われて来なかった。すなわちこの解釈と運用が定着している。

 検察官は起訴不起訴の決定権すなわち公訴権を独占し、併せて捜査権も有する。捜査権の範囲は広く、政財界の不正事犯も当然捜査の対象となる。捜査権をもつ公訴官としてその責任は広く重い。時の政権の圧力によって起訴に値する事件が不起訴とされたり、起訴に値しないような事件が起訴されるような事態が発生するようなことがあれば日本の刑事司法は適正公平という基本理念を失って崩壊することになりかねない。検察官の責務は極めて重大であり、検察官は自ら捜査によって収集した証拠等の資料に基づいて起訴すべき事件か否かを判定する役割を担っている。その意味で検察官は準司法官とも言われ、司法の前衛たる役割を担っていると言える。

 こうした検察官の責任の特殊性、重大性から一般の国家公務員を対象とした国家公務員法とは別に検察庁法という特別法を制定し、例えば検察官は検察官適格審査会によらなければその意に反して罷免されない(検察庁法23条)などの身分保障規定を設けている。検察官も一般の国家公務員であるから国家公務員法が適用されるというような皮相的な解釈は成り立たないのである。


3 本年2月13日衆議院本会議で、安倍総理大臣は「検察官にも国家公務員法の適用があると従来の解釈を変更することにした」旨述べた。これは、本来国会の権限である法律改正の手続きを経ずに内閣による解釈だけで法律の解釈運用を変更したという宣言であって、フランスの絶対王制を確立し君臨したルイ14世の言葉として伝えられる「朕は国家である」との中世の亡霊のような言葉を彷彿とさせるような姿勢であり、近代国家の基本理念である三権分立主義の否定にもつながりかねない危険性を含んでいる。

 時代背景は異なるが17世紀の高名な政治思想家ジョン・ロックはその著「統治二論」(加藤節訳、岩波文庫)の中で「法が終わるところ、暴政が始まる」と警告している。心すべき言葉である。

 ところで仮に安倍総理の解釈のように国家公務員法による定年延長規定が検察官にも適用されると解釈しても、同法81条の3に規定する「その職員の職務の特殊性またはその職員の職務の遂行上の特別の事情からみてその退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる十分の理由があるとき」という定年延長の要件に該当しないことは明らかである。

 加えて人事院規則11―8第7条には「勤務延長は、職員が定年退職をすべきこととなる場合において、次の各号の1に該当するときに行うことができる」として、@職務が高度の専門的な知識、熟練した技能または豊富な経験を必要とするものであるため後任を容易に得ることができないとき、A勤務環境その他の勤務条件に特殊性があるため、その職員の退職により生ずる欠員を容易に補充することができず、業務の遂行に重大な障害が生ずるとき、B業務の性質上、その職員の退職による担当者の交替が当該業務の継続的遂行に重大な障害を生ずるとき、という場合を定年延長の要件に挙げている。

 これは要するに、余人をもって代えがたいということであって、現在であれば新型コロナウイルスの流行を収束させるために必死に調査研究を続けている専門家チームのリーダーで後継者がすぐには見付からないというような場合が想定される。

 現在、検察には黒川氏でなければ対応できないというほどの事案が係属しているのかどうか。引き合いに出されるゴーン被告逃亡事件についても黒川氏でなければ、言い換えれば後任の検事長では解決できないという特別な理由があるのであろうか。法律によって厳然と決められている役職定年を延長してまで検事長に留任させるべき法律上の要件に合致する理由は認め難い。


4 4月16日、国家公務員の定年を60歳から65歳に段階的に引き上げる国家公務員法改正案と抱き合わせる形で検察官の定年も63歳から65歳に引き上げる検察庁法改正案が衆議院本会議で審議入りした。野党側が前記閣議決定の撤回を求めたのに対し菅義偉官房長官は必要なしと突っぱねて既に閣議決定した黒川氏の定年延長を維持する方針を示した。こうして同氏の定年延長問題の決着が着かないまま検察庁法改正案の審議が開始されたのである。

 この改正案中重要な問題点は、検事長を含む上級検察官の役職定年延長に関する改正についてである。すなわち同改正案には「内閣は(中略)年齢が63年に達した次長検事または検事長について、当該次長検事または検事長の職務の遂行上の特別の事情を勘案して、当該次長検事または検事長を検事に任命することにより公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として内閣が定める事由があると認めるときは、当該次長検事または検事長が年齢63年に達した日の翌日から起算して1年を超えない範囲内で期限を定め、引き続き当該次長検事または検事長が年齢63年に達した日において占めていた官及び職を占めたまま勤務をさせることができる(後略)」と記載されている。

 難解な条文であるが、要するに次長検事および検事長は63歳の職務定年に達しても内閣が必要と認める一定の理由があれば1年以内の範囲で定年延長ができるということである。

 注意すべきは、この規定は内閣の裁量で次長検事および検事長の定年延長が可能とする内容であり、前記の閣僚会議によって黒川検事長の定年延長を決定した違法な決議を後追いで容認しようとするものである。これまで政界と検察との両者間には検察官の人事に政治は介入しないという確立した慣例があり、その慣例がきちんと守られてきた。これは「検察を政治の影響から切りはなすための知恵」とされている(元検事総長伊藤栄樹著「だまされる検事」)。検察庁法は、組織の長に事故があるときまたは欠けたときに備えて臨時職務代行の制度(同法13条)を設けており、定年延長によって対応することは毫も想定していなかったし、これからも同様であろうと思われる。今回の法改正は、検察の人事に政治権力が介入することを正当化し、政権の意に沿わない検察の動きを封じ込め、検察の力を殺ぐことを意図していると考えられる。


5 かつてロッキード世代と呼ばれる世代があったように思われる。ロッキード事件の捜査、公判に関与した検察官や検察事務官ばかりでなく、捜査、公判の推移に一喜一憂しつつ見守っていた多くの関係者、広くは国民大多数であった。

 振り返ると、昭和51年(1976年)2月5日、某紙夕刊1面トップに「ロッキード社がワイロ商法 エアバスにからみ48億円 児玉誉士夫氏に21億円 日本政府にも流れる」との記事が掲載され、翌日から新聞もテレビもロッキード関連の報道一色に塗りつぶされて日本列島は興奮の渦に巻き込まれた。

 当時特捜部にいた若手検事の間では、この降って湧いたような事件に対して、特捜部として必ず捜査に着手するという積極派や、着手すると言っても贈賄の被疑者は国外在住のロッキード社の幹部が中心だし、証拠もほとんど海外にある、いくら特捜部でも手が届かないのではないかという懐疑派、苦労して捜査しても(1954年に犬養健法相が指揮権を発動し、与党幹事長だった佐藤栄作氏の逮捕中止を検事総長に指示した)造船疑獄事件のように指揮権発動でおしまいだという悲観派が入り乱れていた。

 事件の第一報が掲載されてから13日後の2月18日検察首脳会議が開かれ、席上、東京高検検事長の神谷尚男氏が「いまこの事件の疑惑解明に着手しなければ検察は今後20年間国民の信頼を失う」と発言したことが報道されるやロッキード世代は歓喜した。後日談だが事件終了後しばらくして若手検事何名かで神谷氏のご自宅にお邪魔したときにこの発言をされた時の神谷氏の心境を聞いた。「(八方塞がりの中で)進むも地獄、退くも地獄なら、進むしかないではないか」という答えであった。

 この神谷検事長の国民信頼発言でロッキード事件の方針が決定し、あとは田中角栄氏ら政財界の大物逮捕に至るご存じの展開となった。時の検事総長は布施健氏、法務大臣は稲葉修氏、法務事務次官は塩野宜慶氏(後に最高裁判事)、内閣総理大臣は三木武夫氏であった。

 特捜部が造船疑獄事件の時のように指揮権発動に怯えることなくのびのびと事件の解明に全力を傾注できたのは検察上層部の不退転の姿勢、それに国民の熱い支持と、捜査への政治的介入に抑制的な政治家たちの存在であった。

 国会で捜査の進展状況や疑惑を持たれている政治家の名前を明らかにせよと迫る国会議員に対して捜査の秘密を楯に断固拒否し続けた安原美穂刑事局長の姿が思い出される。

 しかし検察の歴史には、捜査幹部が押収資料を改ざんするという天を仰ぎたくなるような恥ずべき事件もあった。後輩たちがこの事件がトラウマとなって弱体化し、きちんと育っていないのではないかという思いもある。それが今回のように政治権力につけ込まれる隙を与えてしまったのではないかとの懸念もある。検察は強い権力を持つ組織としてあくまで謙虚でなくてはならない。

 しかしながら、検察が萎縮して人事権まで政権側に握られ、起訴・不起訴の決定など公訴権の行使にまで掣肘を受けるようになったら検察は国民の信託に応えられない。

 正しいことが正しく行われる国家社会でなくてはならない。  黒川検事長の定年延長閣議決定、今回の検察庁法改正案提出と続く

一連の動きは、検察の組織を弱体化して時の政権の意のままに動く組織に改変させようとする動きであり、ロッキード世代として看過し得ないものである。関係者がこの検察庁法改正の問題を賢察され、内閣が潔くこの改正法案中、検察幹部の定年延長を認める規定は撤回することを期待し、あくまで維持するというのであれば、与党野党の境界を超えて多くの国会議員と法曹人、そして心ある国民すべてがこの検察庁法改正案に断固反対の声を上げてこれを阻止する行動に出ることを期待してやまない。

【追記】この意見書は、本来は広く心ある元検察官多数に呼びかけて協議を重ねてまとめ上げるべきところ、既に問題の検察庁法一部改正法案が国会に提出され審議が開始されるという差し迫った状況下にあり、意見のとりまとめに当たる私(清水勇男)は既に85歳の高齢に加えて疾病により身体の自由を大きく失っている事情にあることから思うに任せず、やむなくごく少数の親しい先輩知友のみに呼びかけて起案したものであり、更に広く呼びかければ賛同者も多く参集し連名者も多岐に上るものと確実に予想されるので、残念の極みであるが、上記のような事情を了とせられ、意のあるところをなにとぞお酌み取り頂きたい。

令和2年5月15日

   元仙台高検検事長 平田胤明
   元法務省官房長  堀田力
   元東京高検検事長 村山弘義
   元大阪高検検事長 杉原弘泰
   元最高検検事   土屋守
   元同       清水勇男
   元同       久保裕
   元同       五十嵐紀男
   元検事総長    松尾邦弘
   元最高検公判部長 本江威憙
   元最高検検事   町田幸雄
   元同       池田茂穂
   元同       加藤康栄
   元同       吉田博視
(本意見書とりまとめ担当・文責)清水勇男

法務大臣 森まさこ殿
posted by ドリフターズ at 15:49| Comment(0) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする